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2014年10月07日

後藤正好「ドロップアウト」

日本の高校でも、最近は授業についていけず、ドロップアウトしていく生徒の数が増えています。

しかしその数は、アメリカと比べればやはりはるかに少ないと言わざるを得ないほどの差があります。

それはなぜでしょうか。

アメリカで行われている学校教育は、日本の学校が及びもつかないような優れた部分がたくさんあると私は思います。

にもかかわらず、結果は逆に出ているのには、多分二通りの原因が働いているのではないかと思います。

一つはアメリカ社会のもつ特殊性、アメリカが開かれた自由な社会であることが関係しているのではないか。

もう一つは、日本人がもつ価値観の特殊性ではないかと思います。

よく言われることですが、日本人は同じくらいのレベルの人とたえず競争し合っています。

同期社員との昇進争い、隣の家で車を買うとうちでも買おうと思い、隣の娘がピアノを習えばうちの娘にも習わせる。

隣の息子が一流大学へ入ったのに、うちの子が三流大学では困るのです。

子供のほうも同じ考えに慣らされていますから、学校になんか行かなくてもいいなどとは思わない。

昔は学校へ行っても、勉強なんかしなくてもいいんだと考えている子が結構いたものですが、いまはそれが非常に少なくなっています。

多分親が裕福になったからでしょう。

誰もがある程度は勉強ができるようになろうと努力します。

先生の授業がわからなくても、塾なり何なりで自分で解決しようと思います。

ところがいま中学や高校で学ばなければならないことはかなり多く、むずかしいため、どうしてもついていけない生徒が出てきてしまいます。

後藤正好(教育評論家、元中学校教諭)


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